「ブロークバック・マウンテン」アン・リー

今更ながらの「ブロークバック・マウンテン」である。
恥ずかしながら有名なアメリカ映画で見逃している映画、結構あるんです。確かに余韻のあるいい映画でした。細かいところまで説明していないところがいい。ジャック(ジェイク・ギレンホール )が死んだ事故とは本当のことだったのか?とか、ジャックの親はどこまで知っていたのか?とか。説明をあまりしていなくて、観客に想像させるようにあっさり描いているところがいいですね。美しい自然を背景に、出会ってしまった二人の運命と宿命。20年以上、離れてもつながっている二人。ラストのイニス(ヒース・レジャー)がジャックが着ていた服を持ち帰るところも、それを見守るジャックのお父さんとお母さんもいいですね。

アメリカの強い男の象徴=<カウボーイ>と同性というと僕は「真夜中のカーボーイ」を思い出す。あれは男同士の友情の映画であって、ゲイの映画ではなかったのかもしれないけれど、「スケアクロウ」もゲイ的な雰囲気の映画だった。今のように直接ストレートにゲイを描けるほど社会に受け入れられなかった時代背景もあるのかもしれない。

最近では「ミルク」がありましたね。まさにゲイの社会との戦いの映画でした。「シングルマン」も同性の映画でした。そのほかヨーロッパ映画では、古くは「ベニスに死す」の美少年映画、「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」なんていうロックの性転換映画もありましたね~。映画監督や芸術家はゲイの方、多いですしね。ガス・ヴァン・サンド、ペドロ・アルモドバル、フランソワ・オゾン、ルキノ・ヴィスコンティ、エイズで亡くなったデレク・ジャーマン、少年との男色行為が原因なのか謎の死を遂げたピエル・パオロ・パゾリーニ、カルト変態ムービー「ピンク・フラミンゴ」のジョン・ウォーターズ。日本映画監督では、橋口亮輔氏がいて、彼の作品は正面から同性を描いて日本でちゃんと認められた映画かもしれないですね。

作家でもいろいろいますね。オスカー・ワイルド、アルチュール・ランボー、ポール・ヴェルレーヌ、トルーマン・カポーティ、ジャン・コクトー、ジャン・ジュネ、サマセット・モーム、マルセル・プルースト、三島由紀夫。思想家では、ミシェル・フーコーもヴィトゲンシュタインやロラン・バルトもそうだったらしいですね。そのほかジョン・ケージやアンディ・ウォーホル、レオナルド・ダヴィンチやミケランジェロなどの芸術家だってそうだし・・・、数え上げたらほんとキリがない。

まぁ、ゲイだろうとノーマルだろうとに変わりはないわけで、こんな風に書いておいてなんですが、区分けする意味もあまりないと思うのです。この世には男と女しかいないわけで、人には男性的要素と女性的要素もあり、しょせん組み合わせはいろいろです。まぁゲイのを描いた場合は、世間の目や社会との軋轢という要素が重要なテーマとして出てくることが多いのは確かですね。


ブロークバック・マウンテン(2005)
BROKEBACK MOUNTAIN
製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(ワイズポリシー)
初公開年月 2006/03/04
監督: アン・リー
原作: アニー・プルー
脚本: ラリー・マクマートリー、ダイアナ・オサナ
撮影: ロドリゴ・プリエト
音楽: グスターボ・サンタオラヤ
出演: ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール、ミシェル・ウィリアムズ、アン・ハサウェイ、ランディ・クエイド

☆☆☆☆4
(フ)

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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