「失われた週末」ビリー・ワイルダー

週末

ビリー・ワイルダーは軽妙な喜劇を撮る監督という印象があるが、こういったシリアスな映画もある。初期の作品だ。

アルコール中毒男の苦悩と悲哀の物語。女にモテるが、酒がないといられないドン(レイ・ミランド)。兄が週末、田舎に連れ出し、アルコールを止めさせようとするが、ドンは兄の目を盗んで酒瓶を隠すことしか考えていない。オープニングは、ニュ-ヨークの町並みから、カメラがあるアパートの部屋の窓に寄っていって、窓の中の男を映しだす。男は荷造りしながら、窓の外に紐で吊るした酒瓶を隠しているのだ。ドンは、作家志望だが、書けない不安を酒で誤魔化している。そして、酒を飲むためなら、金も盗むし、嘘もつく。恋人と出会ったころは、我慢できたが、恋人の両親と会うことになって、自信をなくして、酒に戻ってしまった。タイプライターを質屋に入れようとしたら、ユダヤ人の安息日で質屋がみんな休みだというのも面白い。質屋はユダヤ人しかやっていないのか?シドニー・ルメットの『質屋』という映画を思い出してしまった。ワイルダーもユダヤ系らしい。

シリアスなリアリズムタッチのこの映画、アル中のレイ・ミランドの陰影ある表情が印象的。初期のワイルダーの盟友、チャールズ・ブラケットとの共同脚色。職人監督ワイルダーらしい実直な作品。この映画でアカデミー賞監督賞、脚本賞、主演男優賞などを獲得したそうだ。



原題 The Lost Weekend
製作年 1945年
製作国 アメリカ
監督 ビリー・ワイルダー
製作 チャールズ・ブラケット
原作 チャールズ・R・ジャクソン
脚本 チャールズ・ブラケット、ビリー・ワイルダー
撮影 ジョン・F・サイツ
音楽 ミクロス・ローザ
キャスト:レイ・ミランド、ジェーン・ワイマン、フィリップ・テリー、ドリス・ダウリング

☆☆☆3
(ウ)
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テーマ : TVで見た映画
ジャンル : 映画

tag : 人生 ☆☆☆3

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

Author:Yasuo K  ( ヒデヨシ)
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