「ピクニック」ジャン・ルノワール
1936年に撮影されたものの、第2次大戦時にドイツ軍によってプリントが破棄。シネマテーク・フランセーズの創設者アンリ・ラングロワがオリジナルネガを救出し、プロデューサーのピエール・ブラウンベルジェがアメリカへ亡命中だったルノワール監督の了解を得て編集作業が続けられ、完成。第2次大戦が集結した翌年の46年、撮影から10年を経てパリで初公開されたという経緯を持つ作品。2015年、戦後70年を記念して日本でもデジタルリマスター版が劇場公開。(『映画.com』より引用)
40分という短さを知らなかったので、「えっ?これで終わり?」とやや肩透かしだった。これから物語がどう展開するのかというところで終わってしまった。ただ、パリ郊外の田舎の森、川、光、風、鳥の声、そして登場人物たちの笑顔や恋の描写など<世界の美しさ>がフィルムに閉じ込められている幸福な作品。川面の移動撮影、店の窓を開けると飛び込んでいる美しい娘のブランコする姿など印象派のピエール=オーギュスト・ルノワール(ジャン・ルノワールの父)の絵画のような映画。世界は幸福な光に満ちている。
原題:Partie de campagne
製作年:1936年
製作国:フランス
配給:クレストインターナショナル
上映時間:40分
監督:ジャン・ルノワール
製作:ピエール・ブロンベルジェ
原作:ギイ・ド・モーパッサン
脚本:ジャン・ルノワール
撮影:クロード・ルノワール
編集:マルグリット・ルノワール、マリネット・カディス
音楽:ジョセフ・コスマ
助監督:ジャック・ベッケル、ルキノ・ビスコンティ、アンリ・カルティエ=ブレッソン
キャスト:シルビア・バタイユ、ジャーヌ・マルカン、アンドレ・ガブリエロ、ジャック・ボレル、ジョルジュ・ダルヌー、ポール・タン、ガブリエル・フォンタン
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