「人生に乾杯!」

人生に乾杯!
ハンガリー映画「人生に乾杯!」は、オススメです。

老夫婦の銀行強盗は、どこか滑稽でのんびりしている。
この老夫婦の二人の役者がとてもいい。
おばあさんは、なかなか可愛らしいのだ。

ハンガリーがどういう国なのか、現在どうなっているのか
正直言って詳しく知らない。

ハンガリー動乱がソ連軍に鎮圧され、没落貴族の娘を権力から守ってあげたことから知り合った二人が、自由主義経済となった現代において年金でアパート代も払えないほど貧しい暮らしを強いられている老人たちの現実が皮肉をこめて描かれている。ベルリンの壁が崩壊し、自由主義経済になっても、年金生活者の老人たちの暮らしはちっとも豊かにならない。銀行強盗の老夫婦は、いつの間にか時代のヒーローのように扱われる。大恐慌時代のボニー&クライドのように、苦しい生活の老人たちの代弁者になっているのだ。

そんなハンガリーの現実を皮肉りつつ、間抜けな警察をも皮肉っているかのように、老人の旧ソ連製のトカレフと共産党時代の高級公用車チャイカは、大活躍しながら警察の網をかいくぐり、老人たちの逃亡は続く。
刑事の現代の夫婦を老夫婦と対比させながら、物語は笑いとペーソスを交えながら、ラストを迎える。『俺たちに明日はない』のボニー&クライドとはちょっと違うラストもなかなかいいのだ。これは観てのお楽しみ。

金がなくて、いつもケンカばかりしていた老夫婦が、銀行強盗をして逃亡しながら、生き生きとしてくるあたりがなんとも微笑ましい。人生には冒険が必要なのだ。血沸き肉躍る活劇とまではいかなくても、自分の人生を自分で切り開く勇気と力が、二人を昔のようにドキドキさせる。
おばあちゃんの誇りともいえるイヤリングが、とてもうまく使われています。

☆☆☆☆☆5

(シ)
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ジャンル : 映画

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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映画にまつわる雑文です。
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