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「シェイプ・オブ・ウォーター」ギレルモ・デル・トロ

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(C)2017 Twentieth Century Fox

アカデミー作品賞は、こちらが獲りましたか。個人的には、断然「スリー・ビルボード」の方が好きなのですが、この作品も独自の世界観で<映画の夢>を描いているという意味で、アカデミー賞らしい作品と言えるでしょう。色調を抑え、半魚人という異形なるものを扱いながらも、奇をてらった仰々しさが無く、まっとうなファンタジーロマンスに仕立て上げておりました。まぁ、予想通りの展開なので、驚きはないのですが。

1962年、米ソ冷戦時代のアメリカの宇宙研究所のような極秘の機関で掃除婦として働いている、喋ることが出来ない障害のあるイレイザ(サリー・ホーキンス)の佇まいがおくゆかしい。いわゆる最下層で働く労働者であり、障害者でもある女性が主役。そんな彼女が、研究のためにアマゾンの川から連れてこられた半魚人のような怪物と恋に落ちる。「フランケンシュタイン」や「ドラキュラ」、あるいは「キングコング」や「美女と野獣」に連なる系統の<美女と怪物>の物語である。

テレビでハリウッド映画のダンスシーンを見て小さくステップを踏み、怪物にレコードを持参して音楽を聴かせる場面など、社会からはみ出した者たちが、異世界=ハリウッド(映画)の夢を共有しようとする。言葉は封印され、見つめ合い、感じ合い、身振り手振りで二人はコミュニケーションをとり、恋をする。あくまでも理想的な夢の世界だ。彼女の住まいは、映画館の上の階だし、隣人は売れない絵描きで、夢の世界の住人たちだ。彼女の唯一の友人もまた黒人掃除婦(オクタビア・スペンサー)であり、彼女に協力する博士は、ソ連のスパイなのだが、科学者としての良心から怪物を殺せず、助けようとしてスパイ失格の烙印を押される。そんな社会のはみ出し者たち、夢の住人たちを、強権的な官僚や軍人たちが、力で押さえこもうとする。単純な図式の物語ながら、美術セット、映像、色調など見事な異世界を作りだしている。特に水の描かれ方が美しく、私たち人間のふるさとが水であることを思い出させてくれる。

「パンズ・ラビリンス」でも、抑え気味の色調で独特の美しい異世界を描いたギレルモ・デル・トロ。いかにも彼らしいこの映画が、世界的に認められたことで、世のはみ出しものたちに勇気が与えられんことを願いたい。夢こそ力なり。


原題 The Shape of Water
製作年 2017年
製作国 アメリカ
配給 20世紀フォックス映画
上映時間 124分
監督:ギレルモ・デル・トロ
原案:ギレルモ・デル・トロ
脚本:ギレルモ・デル・トロ、バネッサ・テイラー
撮影:ダン・ローストセン
美術:ポール・オースタベリー
衣装:ルイス・セケイラ
編集:シドニー・ウォリンスキー
音楽:アレクサンドル・デスプラ
視覚効果監修:デニス・ベラルディ
キャスト:サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ、オクタビア・スペンサー

☆☆☆☆4
(シ)
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

tag : ファンタジー 怪獣映画 ☆☆☆☆4

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非公開コメント

いいコトバですね

夢こそ力なり

コメントありがとうございます。

onscreen さん
 コメントありがとうございます。夢物語のファンタジーでしたが、マイノリティへの応援歌のようなところもありましたね。
                                          ヒデヨシ
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Author:ヒデヨシ
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2017年ベスト10
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2016年ベスト10
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2015年ベスト10
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2014年ベスト10
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      2013年映画ベスト5
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    3、「恋の渦」
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    2012年映画ベスト10
<洋画>
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    7、「風にそよぐ草」
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    9、「おとなのけんか」
    10、「別離」
    次点 「裏切りのサーカス」
番外
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    3、「演劇1&2」
    4、「夢売るふたり」
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    番外 「ヒミズ」


2011年映画ベスト10
    3,「ブルーバレンタイン」
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    6,「トゥルー・グリット」
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    8,「さすらいの女神(ディーバ)たち」
    9,「エリックを探して」
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    次点,「エッセンシャル・キリング」

    3,「あぜ道のダンディ」
    4,「マイ・バック・ページ」
    5,「冷たい熱帯魚」

    2010年映画ベスト10
    3、フローズン・リバー
    4、アンナと過ごした4日間(2008)
    5、Babble/バブル(2005)
    6、パリ20区、僕たちのクラス
    7、クレイジー・ハート
    8、ずっとあなたを愛してる
    9、千年の祈り
    10、シルビアのいる街で
    次点、闇の列車、光の旅

    3、川の底からこんにちは
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2009年映画ベスト10
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<日本映画>
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