「サガン~悲しみよ こんにちは~」

18歳から69歳で死ぬまで演じているのは、シルヴィー・テステュー。「エディット・ピアフ 愛の讃歌」でピアフの親友を演じていた目がクリクリとした女の子です。最近は、ピアフやココ・シャネルなどの有名人の伝記映画が多いですね~。

18歳にして「悲しみよこんにちは(Bonjour Tristesse)」で時代の寵児になってしまったフランソワーズ・サガンの人生。ギャンブルと車と酒と麻薬とセックスと。湯水のように金を使い続け、晩年は借金苦の無一文。お祭り騒ぎのように友人たちと屋敷で共同生活、ギャンブルに明け暮れ、奔放の限りを尽くした彼女も、最後は孤独のうちに死んでいった。彼女自身が書いたというラストに示される墓碑銘がせつない。

「人生と作品を手際よく片付けたが、その死は本人だけの事件だった」

彼女は結局処女作「悲しみよこんにちは」を越えられなかったのではないか?そんなに彼女の小説は読んでいないのですが、処女作の夏の少女の退屈を描いた初々しさは印象的でした。映画ではジーン・セバーグが演じていて、ショートカットがキュートでした。

この映画、彼女の人生を物凄い駆け足で描いた印象がありますが、やや突っ込み不足のような気もします。一緒に暮らした友人との関係も同性愛なのでしょうが、控えめに描かれ、破天荒な人生の描かれ方は抑え気味。どちらかというと晩年の孤独の寂しさに重点が置かれています。モデルでスタイリストのELLE誌編集長だったペギーとの病室でのやり取りが映画のヤマ場ですね。

彼女は若くして<退屈(悲しみTristesse)>を見出してしまい、ずっとその退屈さから逃れるために、ギャンブルをし、車を疾走させ、酒やドラッグをやり続けた。それは、18歳にして時代の寵児になってしまった不幸でもあるのだが、それも彼女の選んだ人生だったのだから仕方がない。世の中には<退屈>と無縁の人もいるが、<人生の退屈>を感じ続けてしまった彼女の感性に、人々は関心を持ったのだと思う。

☆☆☆3

(サ)
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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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