『チェ 28歳の革命』

『チェ 28歳の革命』を観る。ゲバラを変に英雄視しいないで、どちらかというと淡々と娯楽性を排して、真面目に描いている。そこが面白くもあり、物足りなさでもある。人物への距離感がある感じ。それでも、彼の人となりが率直にリアルに感じられるいい映画だと思います。

チェ・ゲバラとキューバ革命そのものを、アメリカ資本も含めた娯楽映画として世界に公開されたことそのものに、時代の変化を感じて、感慨深いものがあります。
ゲバラの若い時の旅のほうが、映画の題材になるだろうなぁ~と思っていたのですが、『モーターサイクル・ダイアリーズ』という映画が、もう既にあったのですね。後編が楽しみです。


僕が18歳ぐらいの若かりし頃、モヤモヤといろんなことが鬱積していたあの頃、「世界を変える」とか「革命」とかいう言葉に、特別の憧れというか心躍る何かを感じていた。大きな権力や抑圧に対して闘うことへの憧れ、世界を変えたい、時代を変えたい・・・。
それは今考えると、思想的なものなどではなく、単なる男の子のエネルギーの発露だったのかもしれない。

パリ5月革命の落書き「想像力が権力を奪う」「敷石をはがすと、そこは砂浜だった」とかいう言葉に胸躍らせていた。カッコいいなぁ~って。

そういう時代に居合わせなかった自分が残念だった。ナチス抵抗レジスタンスとか、幕末の坂本龍馬とか、チェ・ゲバラとかトロツキーとか大杉栄とか、大きな権力や国家や組織に立ち向かう、それも個人で自由に、世界を変えようと戦おうとしていた人たちに憧れていた。

日本は、学歴社会や管理社会でがんじがらめになっていて、そのことにどうしようもない息詰まりを感じていた。時代はバブルに向かいつつあった。女の子と遊び続ける同級生たちやそういった空気に辟易していた。そんなもやもやしていた頃のことを懐かしく思い出してしまった。

若い時のどうしていいかわからない苛立ちやら持て余していたエネルギーやら、そんなものがいろいろあって、きっと「革命」という言葉のひびきに胸躍らせる甘美なものを感じていたのだと思う。

今から思うと、そういう自分が懐かしくなる。
「革命」という言葉そのものが、もう遠い過去になりにけり…という感じですが。
でもどこかで、世界=自分を変えること、変わり続けることに、こだわり続けているような気がする。


☆☆☆3

(チ)
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テーマ : アメリカ映画
ジャンル : 映画

tag : 戦争

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