「おくりびと」

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やっと見た。この話題作。しかもテレビ地上波放送で。あまりにも話題になるとなぜか敬遠してしまうひねくれた性格なもので…。

さてこの映画、思ってたほどに悪くない。それなりにまとまっている。納棺師という職業に注目したことが、この映画のすべてだと思うが、死の<穢れ>にまつわるこの仕事をめぐって、「旅立ちをお手伝いする」という日本人の死生観が、海外では興味深く受けたのだろうと思う。

身体を抱いているようなチェロという楽器。様式美にまで高めた死を葬る納棺師の作業。死を扱うことで<生=性>を求める描写、食べること=死から生への転生、石の手紙=石の不変性などなど興味深いテーマがいろいろと詰め込まれている。

私たちは「食べること」が「死」を扱っていることを忘れてしまいがちだ。食べるからには、おいしく食べる。それは、死を丁寧に扱うことと同義だ。一方で「石手紙」は、有限ではかない生という時間に対して、石の変わらぬ確かさに、思いを託すという意味で、父と子の心をつなぐ小道具として、効果的に使われていた。

同じように差別される職業である火葬場で死へおくり出す男(笹野高史)に、「この場所は死への入り口の門」だと語らせている。死を丁寧に看取ることは、あらためてかけがえのない<生>への照射となる意味で、映画はよくまとめられている。

差別意識や偏見の描き方がややわざとらしかった気がするが…。

☆☆☆3

(オ)
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ジャンル : 映画

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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