「キャンディ」

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若くして亡くなったヒース・レジャーと美しきアビー・コーニッシュの麻薬におぼれていく男女のの物語。たびたびプールの中でし合う二人のイメージが出てくる。オープニングは回転する遊具のなかでキスする二人。刹那的な暮らしの中で、二人は水の中でし合うようにひたすら密室へ、二人だけの世界へと下降する。どんなもまた密室へと向かうように。ただ<回転する遊具のような>ドラッグという刺激は、とてつもない闇へと二人を引きずりこむ。

詩を書くダンと絵を描くキャンディ、二人が求めるものは現実の中では見出せない。だからドラッグの世界へと溺れていくことしか、二人の美しき自尊心は保たれなかったのか・・・?

の映画といえば『ベティー・ブルー』という狂気へ至るの映画があった。あの映画でも男が小説家志望だった。その男の才能を信じて疑わなかった女の精神の破たんが描かれた訳だが、この映画はそこまで現実との軋轢は描かれない。ひたすらドラッグの世界へと向かう。そして、キャンディが体を売ってドラッグのためのお金を稼ぐことに・・・。子供を妊娠し、ドラッグから抜け出そうとするも、子供の死とともに、破滅への道はどんどん進んでいく。やがてキャンディの精神的な混乱・・・。

なぜここまで刹那的で破滅的にならざるを得なかったのか・・・?いまひとつ背景の物語が弱い。キャンディの小さいころからの母親との軋轢は描かれるが、説得力がない。彼のロクデナシぶりもまたただただ何もしないだけだ。金をだまし取る場面の幼稚さだけが描かれる。だから彼女の追い詰められ方が、『ベティー・ブルー』の時のように響いてこない。

いや、これはヒース・レジャーの哀しき泣き顔こそを観るための映画なのかもしれない。彼らが美しい二人であるというこの美しさこそが、この映画の哀しさというべきか。愛の密度の濃い映画であることは確かなのだけれど、いまひとつ、彼らの弱さに共感できず、入り込めなかった。

「Candy」2006 オーストラリア
監督:ニール・アームフィールド
原作 : ルーク・デイヴィス
出演:ヒース・レジャー、アビー・コーニッシュ、ジェフリー・ラッシュ、トニー・マーティン、ノニ・ハズルハースト、トム・バッジ

☆☆☆3
(キ)
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テーマ : DVD
ジャンル : 映画

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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