「NINE」 ロブ・マーシャル

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言うまでもないことだが、「81/2」とは別の映画である。ミュージカルである。歌と踊りを楽しむがこの映画の見方だ。それと女たちの華麗なる競演に目を奪われればよい。ペネロペ・クルスの妖艶な踊りに、マリオン・コティヤールの愛らしさに、ニコール・キッドマンの美しさに。または、ダニエル・デイ=ルイスの渋い色男ぶりを楽しめばよし。ブロードウェイのミュージカルを観たかったなぁ、きっと、その方が楽しめたような気がした。ファギーの「ビー・イタリアン」の歌とステージが圧巻でした。

Be Italian

物語はフェリーニの「81/2」をかなりコンパクトにギュッと詰め込んだ形で、ほとんと同じシチュエーションや台詞がそのまま使われているのでちょっとビックリ。一方で、グイドの幻想的な混乱ぶりがなくなり、より現実的な妻と愛人の三角関係の男女の愛の物語にしてしまった感じ。フェリーニの映画監督という職業への自らの自己批評、皮肉や諧謔的なものがなくなって、物語にあるのは9歳の少年のままで、女に母性と逃げ場を求め続けていくイタリア男の幼稚性があるのみ。まぁ色男で才能があるから、まわりの女はほっとかない。だからこそ、いろいろ揉めるし、映画は始まらない。母も含めた美しき女性たちに囲まれて、愛を見失い、才能も枯渇して、自己を見失う哀れなイタリア男の物語だ。

妻のマリオン・コティヤールは、とても可愛らしかったが、「81/2」のアヌーク・エーメの知的美人のカッコ良さには比べものにならない。少年の頃の性の憧れ娼婦・サラギーナ役のファギーに至っては、フェリーニ的世界とは全く別もの。ミューズのクラウディア・カルディナーレもニコール・キッドマンと比べてもなぁ…。衣裳係役のジュディ・デンチは存在感がありました。

それにしてもイタリア男って、マンマをいつまでも慕うマザコンで、美人と見れば声をかけずにはおかない色男で、それでも家族をとても大切にする憎めない男って、イメージがありますね~。実際はどうなんだろう???

華やかなステージの部分が、見所です。

脚本のアンソニー・ミンゲラは、「ニューヨーク、アイラブユー」でいい脚本を書いていましたね~。映画は彼に捧ぐという追悼の字幕がありました。

原題: Nine
監督: ロブ・マーシャル
原案: アーサー・コピット
原作戯曲: マーク・フラッティ
脚本: アンソニー・ミンゲラ、マイケル・トルキン
撮影: ディオン・ビーブ
音楽: モーリー・イェストン 
美術: ジョン・マイヤー
振付: ジョン・デルーカ、ロブ・マーシャル

キャスト
ダニエル・デイ=ルイス、マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス、ジュディ・デンチ、ニコール・キッドマン、ケイト・ハドソン、ソフィア・ローレン、ステイシー・ファーガソン

製作国: 2009年アメリカ・イタリア合作映画
☆☆2
(ナ)
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

tag : ミュージカル

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

Author:Yasuo K  ( ヒデヨシ)
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