金だけで動かない市場の成熟度

「金だけで動かない人間」が多いほど、その市場は成熟している。

これは最近よく読んでいる内田樹氏のブログに書いてあったことである。
内田樹ブログ
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TPPに限らず、アメリカのグローバリズム戦略の基本には、「最終的に人間は自己利益を最大化するように行動する」という人間観が伏流している。
つまり、市場に国産品より1円でも安い外国製品があれば、消費者は迷わずそちらを買う、という人間観である。

国が亡びても、自分の財布が潤うなら、アイドンケアー。
そういうのが人間の天然自然の姿である、と。
そういう人間たちばかりで世界市場は構成されているという前提から「国際競争力」という概念が導出されている。

そして、「人間が金で動く仕方」は世界共通であるが、「人間が金で動かない仕方」は国ごと、地域ごとに異なっている。
私は「人間が金では動かない仕方」(言い換えれば「金以外のファクターで動く仕方」)にローカリティというものは宿ると考えている。

そして、グローバルな消費者行動パターンから逸脱する個体が多ければ多いほど、その国の市場は「成熟している」と考えてよいと私は思っている。
消費者全員が同じような規格の同じような商品に雪崩打つというのは、企業からすれば最低のコストで最高の利潤が得られる夢のような消費行動であるが、そういうのは「未成熟な消費者」である。
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つまり、少しでも安いものを買う消費行動は、この資本主義社会に生きている限り、誰もが求める欲望である。だけど、それよりもだれだれが作った農産物、誰かが作った服やバッグを買い求めることは、それだけ消費行動に何らかの作為やセンスや意志が働いている。消費者と生産者の間に信頼関係が生まれれば、金だけが選択基準でなくなる。それこそが、豊かな成熟した社会というものではないだろうか。

地域性や共同性というものは、そういうグローバル市場経済とは別の要因が作用するということである。豊かな地域はその地域を守ろうとする豊かで成熟した消費者がいるということである。

韓国はそういう意味では今とことんグローバル化を推し進めている国だそうだ。英語能力をとことん磨き、英語が出来るものと出来ないものとの階層化が進んでいる。そして、グローバル経済にとことん勝負していきながら、格差社会を推し進めているのだ。そういう競争激化と階層化にあまり抵抗がない国柄だという。

日本はどうだろうか。どういう道を進んでいくべきなのだろうか。
いずれにせよ、豊かで成熟した地域や共同体でありたいと思うのだ。
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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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