『デフレの正体ー経済は「人口の波」で動くー』 藻谷浩介

目からウロコの経済論。当たり前の事実がなぜかないがしろにされている!
こんな単純なことを、どうしてもっと語らないのか?と思った次第です。
高齢者大国・日本の未来は?

景気がよくなれば、日本経済は成長できる…は大きな間違い。
生産年齢人口が減っている現実を見ずして、日本経済の復活はない!
「景気循環」で経済を説明しようとする誤謬。
内需はどうやったら増えるのか?

団塊世代の一次退職⇒彼らの年収の減少⇒彼らの消費の衰退⇒内需対応産業の供給過剰感⇒内需対応商品・サービスの値崩れ⇒内需対応産業の採算悪化⇒内需対応産業の採用抑制・人件費抑制⇒内需の一層の減退、国内経済縮小   
この悪循環を断ち切れ!

世界同時不況下でも日本の貿易黒字は続いている。
GDPが中国に抜かれようとも、中国にもアメリカにも韓国にも台湾にもシンガポールにも、日本の貿易収支は黒字。しかし、フランス、イタリア、スイスには日本は貿易赤字。自国製の高級ブランド品がある国のブランド力の強さこそ、日本が目指すべき道。アジアの富裕層が買い求める日本のブランド力。中国や韓国、インドに対抗して安い車を出すのではなく、中国に任せるものは任せて、高級品分野にシフトしていくべき。

国際競争力とは無関係に進む内需の不振。景気が良かったときでも、小売販売額は減り続けていた。東京や地方との地域間格差が進んでいるわけでもない。全国ほとんどの地域で、小売販売額や個人所得は減少。東京でも日本中で消費が伸びず、内需の不振。

その理由は、東京でも地方でも、現役世代が減少、高齢者が激増。生産年齢人口が減っていることが、経済の低迷、内需の不振の最大の原因。

生産性向上は、「技術革新で機械化し、人手がかからないようにすること」ではない。
カリフォルニアワイン⇒人手をかけてブランド力を上げることでマージンを増やし、付加価値額を増やして生産性を上げた。ブランド力を上げること!

生産性向上は人件費を減らして効率化し、価格を下げることではない!
車でも住宅でも電気製品でも外食産業でも、消費者一人当たりが買う量が限定されているような多くの商品に関しては、生産年齢人口の減少に応じて消費者の数が減っていくのに、生産力は機械化によって維持されてしまいがち。その結果売れ残る在庫を、必ず安値で処分(廃棄)しなければならなくなる。

日本の主産業が、金細工や古美術売買や国際金融のように顧客の頭数と売り上げに関係がないものばかりなら、GDPの縮小はなかった。
小売業も外食産業も観光業も、福祉もIT関連も専門サービス業も、生産年齢人口減少=消費者の減少の下で過当競争に陥り、コストをなかなか価格転嫁できず、生産性の分子である付加価値額が目減りし、生産性も下がってしまう。そういう産業は、人員削減は付加価値額を下げるだけ。


生産年齢人口の減少=消費者人口の減少⇒供給能力過剰⇒価格競争の激化⇒売り上げ下降⇒GDP下降
※今後四半世紀で、25%生産年齢人口減少 

「生産性を上げろ」「経済成長率を上げろ」「公共工事を景気対策として増やせ」「インフレを誘導しろ」「モノづくりのトップランナーとしての立場を守れ」⇒これらの対策では内需縮小対策、日本経済の再生はありえない!

<対策>
1、高齢富裕層から若い世代への所得移転の促進
   民間企業が若い世代の所得1.4倍増を目指す⇒個人消費の増加⇒内需の拡大
   高齢者富裕層1400兆円が死蔵している⇒高齢者市場の開拓!生前贈与の促進
   魅力的な商品の工夫⇒日本人一人当たりの購入回数の増加⇒売上げの維持上昇
   ⇒勤労者への配分増加⇒各社が同じ行動をとることで内需全体の拡大⇒さらなる売上
   増加  という好循環を!

2、女性就労の促進と女性経営者の増加
   外国人労働者や高齢男性の再雇用よりも女性雇用促進のほうが内需拡大につながる。
   女性経営者を増やし、女性市場を開拓する。

3、訪日外国人観光客・短期定住客の増加
   消費者を外国から呼んでくる!
   「観光は、農業から、製造業、建設業、不動産業、金融業、その他のサービス業まで、
   あらゆる地域産業を活性化する総合産業です」
   「日本はモノづくりの国だ」輸出ばかりが優先される⇒観光はモノの内需も増やす!


人口の減少にあわせて都市開発地域を縮小し、旧来の市街地や農山村集落を再生し、中途半端な郊外開発地は田園や林野に戻すこと(コンパクトシティ化)を各地で進める。土地保有が貯蓄手段ではなくなっていくなかで、工芸品や美術品、銘酒、名車、名盤、優れたデザインの建築物など、ヴィンテージのつく商品の購入が新たな貯蓄手段になり、社会の中で文化やデザインの占める地位が年々高くなっていく…。大量生産品市場が縮小する一方で、地域地域の個性を活かした地産地消品を供給する零細事業者が増え、アジアの富裕層に高価な地産地消品を輸出する・・・「多様な個性のコンパクトシティたちと美しい田園が織りなす日本」の登場!そんな未来予想図を!


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No title

興味深い内容です。
確かに中国にお金持ちが多いのはそうですよね

なるほどです。

私、美容師なので、自分が目の届くくらいの大きさのお店を持ちたいと思っています。
女性経営者増加、賛成です。

No title

*びっくりさん
コメントありがとうございます。
今結構売れている本です。
いろいろ経済学者からも批判もある本ですが、シンプルに問題点を突いているという意味では、とてもわかりやすく勉強になりました。

自由化競争の中で安売り合戦に参加するのではなく、中国の富裕層に買ってもらえるような付加価値の高い産品を創出こそ必要なのかもしれません。

No title

*クマさん
美容師さんでいらっしゃいましたか・・・。

小売業もサービス業も、消費者人口が減っている時代に
売り場拡大、規模拡大で安売り合戦をやっている場合ではありません。

規模が小さくても、顧客との信頼関係をしっかり作っていく店が強いのだと思います。

女性はこれからの時代、もっと活躍するべきです。
いつかお店が持てるといいですね。
プロフィール

Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

Author:Yasuo K  ( ヒデヨシ)
札幌でテレビの仕事をしている
オヤジです。
映画にまつわる雑文です。
2006年からの映画レビュー。
それから、本の感想を少し。


twitter 719hideyosi

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2016年ベスト10
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    シング・ストリート 未来へのうた
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      2013年映画ベスト5
<洋画>
    1、「愛、アムール」
    2、「ホーリー・モーターズ」
    3、「オンリー・ラバーズ・レフト・アライブ」
    4、「いとしきエブリデイ」
    5、「ムーンライズ・キングダム」
    ※番外「カリフォルニア・ドールズ」(1981年)

    <日本映画>
    1、「共喰い」
    2、「さよなら渓谷」
    3、「恋の渦」
    4、「リアル 完全なる首長竜の日」
    5、「Playback」(2012年)


    2012年映画ベスト10
<洋画>
    2、「少年と自転車」
    3、「Pina ピナ・バウシュ 躍り続けるいのち」
    4、「ライク・サムワン・イン・ラブ」
    5、「きっと ここが帰る場所」
    6、「ドライヴ」
    7、「風にそよぐ草」
    8、「恋のロンドン狂騒曲」
    9、「おとなのけんか」
    10、「別離」
    次点 「裏切りのサーカス」
番外
    「永遠の僕たち」
    「J・エドガー」
    「家族の庭」

    3、「演劇1&2」
    4、「夢売るふたり」
    5、「アウトレイジビヨンド」
    番外 「ヒミズ」


2011年映画ベスト10
    3,「ブルーバレンタイン」
    4,「愛する人」
    5,「クリスマス・ストーリー」
    6,「トゥルー・グリット」
    7,「SOMEWHERE」
    8,「さすらいの女神(ディーバ)たち」
    9,「エリックを探して」
    10,「シリアスマン」
    次点,「エッセンシャル・キリング」

    3,「あぜ道のダンディ」
    4,「マイ・バック・ページ」
    5,「冷たい熱帯魚」

    2010年映画ベスト10
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