「ソウル・キッチン」 ファティ・アキン

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痛快、パワフル、なんでもありの人生。東北大震災があってから観た映画なので、とても元気をもらえる映画でした。物語のはじけかたが何とも最高!いま、ファティ・アキンは最高にノッテいるヨーロッパの監督かもしれない。とにかくこれぞ人間喜劇だ。感動を安売りする安易な物語が多い中で、これぞ映画のスペクタクル!醍醐味だ。まさにソウルミュージックのようなパワーだ。

ハンブルクには移民がいっぱいいるようだ。大衆レストランを舞台に繰り広げられるギリシャ系ドイツ人兄弟の物語。日本でも流行りの食堂モノである。「食」をめぐっての生きる物語なのだが、日本映画のような「癒し」的な甘っちょろい映画ではない。パワフルでソウルフルでガツンとくる!映画で次々と流れる音楽がとにかくいいのだ。

個性的な登場人物がこれまた面白い。ソウル・キッチンの経営者ジノス役のアダム・ボウスドウコスは脚本も担当。遠距離恋愛で上海に恋人が行ってしまいスカイプで交信するも情けない。いきなり腰を痛め、仮出所の兄が出てきて、レストランも大騒動。兄のイリアス(モーリッツ・ブライブトロイ)もめちゃくちゃながらも憎めない。包丁を投げつける狂気の天才シェフのビロル・ユーネルもいいし、ウェイトレスのルチア(アンナ・ベデルケ)、金髪の恋人ナディーン(フェリーネ・ロッガン)や整体師のトルコ人の彼女など女優陣もみんな魅力的だ。ジノスの椎間板ヘルニアの整体師の治療場面はもう大笑い。レストランを兄に売ってから、恋人と空港で再会し、墓地まで追いかける場面は喜劇まっしぐら。そんなに恋人が大事だったなら、早く上海に行けよ!って感じだ。

最初の恋人ナディーンの家族との食事シーンで激怒する母も笑える。悪役の旧友の不動産投資家や税務署の女の乱れぶりやら、木造船を製作する居候の爺さんまで、どの人物も面白く、魅力的だ。

久しぶりの映画の楽しさを満喫した。今年度のベストテンに必ず入るであろう快作だ。僕は文句なく楽しめました。こういうめちゃくちゃな映画は大好きです!


英題: SOUL KITCHEN
製作年: 2009年
製作国: ドイツ/フランス/イタリア
日本公開: 2011年1月22日
(シネマライズ ほか)
上映時間: 1時間39分

配給: ビターズ・エンド
監督・脚本・プロデューサー: ファティ・アキン
脚本: アダム・ボウスドウコス
プロデューサー・音楽スーパーバイザー: クラウス・メック
撮影: ライナー・クラウスマン
キャスト:アダム・ボウスドウコス、モーリッツ・ブライブトロイ、ビロル・ユーネル、アンナ・ベデルケ、フェリーネ・ロッガン、ルーカス・グレゴロヴィッチ、ドルカ・グリルシュ、ヴォータン・ヴィルケ・メーリング、デミール・ゲクゲル、モニカ・ブライプトロイ、マルク・ホーゼマン、セム・アキン、ウド・キア

☆☆☆☆☆5
(ソ)
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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

tag : 人生 ☆☆☆☆☆5

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おはようございます☆

先日オンエアしていたので見ました☆

>久しぶりの映画の楽しさを満喫した。今年度のベストテンに必ず入るであろう快作だ。僕は文句なく楽しめました。こういうめちゃくちゃな映画は大好きです!

同感です!
引っ掛かる人も多いかと思いますが、
私は何も当てはまらないので、面白く見られました。

この監督さんの「そして、私たちは愛に帰る」があんまり好きではなかったので、
(特に風景の動かない、長く苦しいエンドロールが辛かったです)

この映画の方が、子供っぽいけど楽しいエンドロールだったし、大好感です☆
(もちろん内容がグー♪)

真面目な訴えもあるけど、
表面のドタバタにまぎれて見にくくなっているのが、ちょっと残念かも?

Re: おはようございます☆

miriさん、うれしいなぁ。
この映画大好きなんです。僕のその年のベストワンにしたほどです。
いまひとつ、世間的には話題にならなかったので少し寂しかったのですが、この痛快娯楽映画はやはり最高です。

ファティ・アキンは「そして、私たちは愛に帰る」「愛より強く」と東と西の間のトルコだったり、イスラムとヨーロッパ文化と狭間だったりする人々を描いていて、面白いのですが、これまでの作風とは全く違う今回のノリには正直驚きました。今後も注目したい監督です。
プロフィール

Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

Author:Yasuo K  ( ヒデヨシ)
札幌でテレビの仕事をしている
オヤジです。
映画にまつわる雑文です。
2006年からの映画レビュー。
それから、本の感想を少し。


twitter 719hideyosi

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