ビンラディン殺害と「正義」

ビンラディンが殺害されて、歓喜に沸くアメリカ国民。「正義」の名のもとに行われる殺人。
報復の連鎖は断ち切れないのか?いつまでも続く攻撃の応酬。
殺人が正当化されるのは、戦争と革命。そして国家による暴力。死刑制度も法の下での殺人だ。

9.11テロで愛する家族を失った人々に悲しみや憎しみは誰にも否定できない。
アメリカが落とした爆弾で家族を失ったイスラム社会の人々の悲しみや憎しみも同じように否定できない。
個人的に復讐したい気持ちや殺したい感情、この感情はあくまでも個人的なものである。
それでもその個人的な復讐の暴力でさえも、正当化などされはしない。

今回は、明らかな殺害計画だったという。
「正義」の名のもとによる殺人の正当化。
拘束して裁判にかけるという判断さえ示されなかった。
まさに国家による殺害だ。

「正義」とは何なのか?絶対的な「正義」などあるのだろうか?
誰がそれを決めるのだろうか?国や価値観によって「正義」もまた変わる。
私たちは「正義」という名のもとに正当化される行為に、疑問を持ち続けなければいけない。
「正義」とはいつだって危険な罠だからだ。

地震や津波、竜巻や台風などの自然災害で死に至る被害があるかと思うと、一方で原発事故や戦争など人為的な死もある。焼肉のユッケを食べただけで子供が死んだりもする。
この世はいつだって理不尽な「死」が唐突にやってくる。
正当化されようが、非難されようが、突然の「死」に、私たちはただただ当惑するばかりだ。

どんな「死」でもやっぱり「死」だ。
どんな悪人の「死」でも、やっぱり等価な人間の「死」なのだ。
誰かの「死」を喜ぶことは、やはり歪んでいると思うのだ。
気持ちがねじれていると思うのだ。

「死」をちゃんと受け止めてこそ、価値のある「生」があるはずだ。
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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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2011年映画ベスト10
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