イタリアも脱原発へ・・・日本はいつ舵を切るの?

ドイツ、スイスに続いて、イタリアも脱原発に舵を切った。

冷静に考えれば当然のことだ。その当然のことが、なぜできないのか?
ここには、目先の利益や効率や組織の利権が関わっている。
組織の渦中にいると、いつの間にか、遠くを見渡せなくなってくるのだ。

先日、札幌で開かれたフォーラムで、今最も忙しいとも言われる自然エネルギーの第一人者、環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏の話を聞きにいく。

よく原発推進の原子力村を太平洋戦争時の日本の軍部と比較されながら語られる。同じ構造をしているのだと。つまり、一度方向が定まると、誰も「全体像を考えなくなる」ということだ。「戦争ありき」で進んでいくと、目の前のレンガを積んでいくだけ。ひたすら、与えられた任務を遂行していくその勤勉さ。上の立場になればなるほど、無能で臆病でダメになる。空気を読んで、場をなだめる人ばかりが上に立場になり、思考停止オヤジになるというのだ。だから、全体像か語られないまま、誰も止められない。

政治とは、メンツを保つことだと言われる。メンツを潰さないことが大事。思考停止の中で、合理性が歪められていく。学者の責任、メディアの責任もある。そして、未来に向けた「全体像を考える」ことは、政治家の責任だ。

映画『100,000年後の安全』を観た。フィンランドで世界初の高放射能核廃棄物を地中深くに埋めるため、巨大な地下施設を作っているドキュメンタリーだ。その絶望的な巨大プロジェクトを目の当たりにすると、とても空しくなる。不毛ともいえる穴を掘り続ける作業を延々と続ける作業員たち。こんな原始的な方法でしか、高放射能廃棄物を処理できない。しかも10万年後の未来まで、掘り起こさないで封印するという無謀な計画。10万年後って、いったいどれだけ未来なのか?再び地球に氷河期が訪れて、さらにその先の地球の未来にまで、われわれは放射能の危険を封印しなければいけないのか?そんな厄介なものを生み出し続ける原発の効率性って一体なんなんだろう?

世界は自然エネルギー開発へとどんどん進んでいく。第四のエネルギー革命。グリーン・ゴールドラッシュとも言われる時代に日本は乗り遅れるのか?これだけの技術力がありながら。

菅おろしで政界は混乱が続いている。そこには、経産省や電事連などの原発推進派の思惑も動いているとも言われる。仙石さんは、原発輸出に熱心だったしね。自民党の推進派と一緒に揺り戻そうとしているのでしょうか。

高速増殖炉「もんじゅ」だけで毎年200億、六ヶ所村再処理工場もお金ばかりかかって、ちっとも進められない。プルサーマル計画だって、まるで現実性がない。高レベル廃棄物処分はいったいどうやろうというのか。福島原発の汚染水は溜まり続けているし、使用済み核燃料はプールに溜まり続けている。

段階的に未来に向けて、原発をどう止めて、自然エネルギーをどういう方針で開発していくのか、発送電分離や全量買取制のスタートはいつやるのか。そろそろちゃんと方向性を出して欲しいんだけどなぁ。
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ジャンル : 日記

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No title

こんにちは。
ブログいつも興味深く拝読しています。
「オンカロ」、僕も観ました。心底、ぞっとしました。
ご存知かとは思いますが、日本ではまだ最終処分施設の候補地さえ決まってないんですよね。
さらにつけ加えるなら、一度核分裂を起こした原子は、安定化するまで放射線を出し続ける。
これは自然の摂理なので、今の科学では手出しができない。
その意味で人類は「神の火」の怒りをかっているのかもしれません。

そうそう。メディアの思考停止について内田樹さんが興味深いコメントをしています。
もし、お時間があればどうぞ。
http://blog.tatsuru.com/2011/06/22_1236.php

No title

*チキウさん
コメントありがとう。

北海道の幌延が高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地になったこともあります。住民の反発もあり、「核抜き」を条件に「幌延深地層研究センター」として地下に埋めるための研究施設があります。いったい、今回の福島の放射能廃棄物の処理も含めてどうするつもりなんでしょうかね。人類は「神の火」の怒りを鎮めることが出来るのか、将来にわたる大きな課題ですね。

内田樹さんのメディアの思考停止については僕も読みました。アメリカの関わりについてメディアでどこまでタブーなのか、ちょっと僕にも分かりませんが、興味深い話ですね。
プロフィール

Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

Author:Yasuo K  ( ヒデヨシ)
札幌でテレビの仕事をしている
オヤジです。
映画にまつわる雑文です。
2006年からの映画レビュー。
それから、本の感想を少し。


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