「反逆のメロディー」澤田幸弘

原田芳雄の追悼映画シリーズで昔の日活映画をテレビで見た。暴力団抗争の映画。1970年という時代は、政治の季節の背景があるのか、国家権力の警察の描かれ方はかなり無茶苦茶だ。暴力団は経済ヤクザになり、資本主義と警察権力が裏で結びつき、金と暴力で悪事の限りを尽くす。それに対抗する古いヤクザ組織と無鉄砲なチンピラたち。男の義理や人情、友情がそれらの権力に押し潰される構図だ。当時は、こういう組織に属するのではなく、反権力的なアウトロー的チンピラたちに感情移入しやすかったのだろう。

冒頭ジープで疾走する原田芳雄は、「新宿アウトロー ぶっ飛ばせ」と同じような始まり。原田芳雄はジープが似合う役者という訳か。チンピラの佐藤蛾次郎を拾い、兄貴と慕われる。佐藤蛾次郎は、「ぶっ壊せ!やっつけろ!」と叫び手榴弾を投げて暴れまくる。この姿は、当時のゲバ棒世代の学生達の怒りを体現しているのか。

さらに地井武男とお互いの時計を交換して友の契りを結び、藤竜也も仲間に加わる。かつてのヤクザの親分(須賀不二男)であった義理のために、原田芳雄が躊躇するうちに、佐藤蛾次郎が経済ヤクザに虫けらのように殺される。そして、女房である梶芽衣子の目の前で地井武男も刺される。梶芽衣子は、クール・ビューティーそのものでいい感じ。そして、最後に原田芳雄と藤竜也が敵の組織に乗り込むといった話だ。ラストは警察の銃弾に子供の頃過ごした砂浜で倒れる原田芳雄。

佐藤蛾次郎が「モズが枯れ木で」を歌うのが印象的。この歌は、昔ラジオの深夜放送で聴いた記憶があって懐かしかった。

製作年 1970年
製作国 日本
配給 ダイニチ映配

監督 澤田幸弘
脚本 佐治乾 、 蘇武道夫
撮影 山崎善弘
音楽 玉木宏樹
出演 原田芳雄、佐藤蛾次郎、地井武男、藤竜也、冨士眞奈美、梶芽衣子、須賀不二男、青木義朗


☆☆☆3
(ハ)
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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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