「にあんちゃん」今村昌平

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佐賀県の鶴ノ鼻炭鉱、1950年代。石炭から石油へというエネルギーの転換期の在日朝鮮人家族の物語。各地の炭鉱閉山が相次ぐ中で、ストライキが多発し、人員合理化のため労使紛争が続いている。そんなとき一家の大黒柱の炭鉱夫の父が亡くなり、在日朝鮮人の兄弟が残された。20歳の長男喜一(長門裕之)16歳の長女良子(松尾嘉代)12歳のにあんちゃん高一(沖村武)と10歳の末子(前田暁子)の4人の子供達だ。朝鮮人である臨時鉱夫の兄は真っ先に解雇され、妹も働きに出て、兄弟は生活のためにバラバラになっていく。弟は一人東京に家出するがすぐに連れ戻される。兄弟でもう一度一緒に暮らせる日を夢見ながら、貧困と戦い、逞しくも強く生きていこうとする子どもたちが描かれている歴史的名作。進歩的な保健婦役の吉行和子が若い。長門裕之の若さも初々しいが、長女が松尾嘉代だったというのも驚きだ。

兄妹が炭鉱のボタ山をトロッコに乗って町を見渡す場面やボロ家を脱走して水辺で泳ぐ場面、兄の長門裕之と弟の沖村武が夜の海で泳ぐ場面など印象的なシーンがいくつもある。沖村武と前田暁子の幼い子どもたちがとにかく素晴らしい。

今村昌平のリアリズム人間賛歌。貧困のどん底で発揮する子どもたちの前向きさ、そんな逞しい姿が生き生きと描かれている。この社会派リアリズムは浦山桐郎の『キューポラのある町』や小栗康平の『泥の河』などに受け継がれていったように思う。


製作年 1959年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 101分
企画:坂上静翁
原作:安本末子
脚色:池田一朗、今村昌平
監督:今村昌平
撮影:姫田真佐久
音楽:黛敏郎
美術:中村公彦
照明:岩木保夫
録音:橋本文雄
編集:丹治睦夫
キャスト:長門裕之、松尾嘉代、沖村武、前田暁子、北林谷栄、福原秀雄、高山千草、高木均、西村晃、田中敬子、小沢昭一、大森義夫、牧よし子、殿山泰司、穂積隆信、吉行和子、岸輝子、二谷英明、辻伊万里、浜村純、山岡久乃、大滝秀治、加代あけみ、芦田伸介

☆☆☆☆4
(ニ)
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テーマ : TVで見た映画
ジャンル : 映画

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Yasuo  K   ( ヒデヨシ)

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