老楽国家・・・奪い合うシェアから分かち合うシェアへ

同志社大学大学院教員でエコノミストの浜矩子がいいこと言っていたので、書きとめておく。髪が紫だったりして妙に派手で、口もへの字口で、ちょっとおっかない顔つきのおばちゃんである。

要するに、「老楽(おいらく)国家」で成熟した日本は「老いを楽しめ」と言う話だ。そのためには「奪い合うシェアではなく、分け合うシェア」こそが大事なのだと。

今の日本は鏡の中にあの頃の自分を見て、本当の姿を見ていない状態である。「成長戦略がなければ日本はどこにもいけない」という言い方は鏡の中の自分が見えない現状が集約されて現れている。

確かに今の日本は勢い(フロー)がなくなってきている。しかし、蓄え(ストック)は世界で最大規模に達した。交通網の充実ぶりなど生活インフラのレベルの高さを見ても成熟度はすさまじい。「ストックはあるが、フローがない」状態。

ここまで成熟した日本が経済規模において中国に抜かれるのは当たり前。成熟を受け止め、それにふさわしい展開を考えていく必要がある。

私はこれを老楽国家(おいらくこっか)と名付けたい。「老いは楽し」という精神性の中で成り立つ国家。成熟度を上手に受け止め、生かし、展開する。

老楽国家を成り立たせる概念は二つある。
一つ目は「シェアからシェアへ」
二つ目は「多様性、まさにダイバーシティーと包摂性(包容力)の出会い」

シェアは二つ意味がある。一つは奪い合うシェア。もう一つは分かち合い。

老楽国家では奪い合いのシェアから分かち合いのシェアへの切り替えがいる。

多様性と包摂性の出会いは座標平面をイメージして縦軸が包摂性、横軸が多様性。右上の包摂性も多様性も高い、第一象限が理想郷だ。そこに我々は行きたい。

グローバル時代にここまで成熟した経済社会は日本しかない。

鏡の中の本当の自分の姿が見えるようになったとき、我々はグローバル時代という舞台で老楽国家の華麗な姿を見せることができる。



朝日新聞に掲載されていた講演内容の要約である。

経済成長戦略や景気対策について「夢」を語るばかりではなく、縮小する経済なのかで限られた富をどう分配し、どのような社会を築いていくのかを語ってほしい。

最近、買いたいものって、何があるだろう?新製品は本当に必要なモノなのだろうか?今のままで十分便利なんじゃない?それ以上の機能って、本当に消費者が求めているものなの?技術の進歩でいろんなことができるけれど、それは未来に必要なモノなの?と考える時代になっている。

いっぱい作って、競い合って奪い合うよりも、分かち合うためにどういう仕組みが必要なのか?支えあうために、どういうシステムが必要なのか?生産労働人口が減り続ける日本にあって、何が大切になってくるのかを語って欲しい。

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