「昼顔」ルイス・ブニュエル

昼顔

エロいなぁ。ブニュエルは変態エロおやじだね~、やっぱり。ブルジョワジーの表と裏の顔。秘かな快楽の追求。上品な美貌のカトリーヌ・ドヌーブがツンとすましながらも、裸身をさらし「昼顔」という名の娼婦を演じている。それはブニュエルのドヌーブへのSM的演技指導にも見えてくる。映画の役としてのマゾヒズムと、実際にドヌーブに演じさせるSM的二重性。

冒頭からドヌーブが木に縛り付けられ、鞭で叩かれるシーンにギョッとさせられる。使用人に撫されるマゾ的欲望。彼女は馬車でのイメージを膨らませていたらしいことがわかる。実際には貞淑な妻であり、夫には不感症だと言われ、夜のベッドで性的な関係が結べないようだ。一方で、娼婦館に自ら出向き、性の快楽に目覚めていく。そうすることで、次第に夫との関係も笑顔で接することができるようになっていく。過去の少女時代の性的トラウマのイメージで挿入される。そして、夫の友である遊び人のミシェル・ピッコリと突然机の下でいちゃついたり、縛られながら泥を投げつけられる妄想シーンもある。そんな妄想が唐突に挿入されるところがブニュエルらしい。

後半は、娼婦の館で偏執的殺し屋のマルセルにしつこくされ、現実の家にまで押しかけられる。性の遊びが現実世界の彼女を罰し、夫は撃たれてしまう。そして、ラストは現実だか妄想だか分からぬまま、冒頭の妄想の馬車の音が聴こえ、半身不随の夫は立ち上がり、妻とシャンパンで乾杯する。この半身不随になる夫は、ロマン・ポランスキーの『赤い航路』を思い出す。

映画には様々な性的倒錯者が登場する。マゾ的に苛められたい教授や、大きな屋敷に住みドヌーブに死体の妻を演じることを強要したり、まさに性の倒錯性が描かれる。だから、恋に一で不器用な殺し屋マルセルが純情で素朴に見えてきたりもする。

乱れた姿は見せぬもののドヌーブの美貌とその裏側を想像するだけでエロくなる映画である。

最後、半身不随になった夫に、友人のミシェル・ピッコリが訪ねてきた「妻の秘密」を喋ったのかは、ハッキリしない。その後日談をマノエル・デ・オリヴェイラ監督が『夜顔』という映画にしている。

「夜顔」レビュー


昼顔(1967)
BELLE DE JOUR
製作国 フランス
監督: ルイス・ブニュエル
製作: ロベール・アキム、レイモン・アキム
原作: ジョセフ・ケッセル
脚本: ジャン=クロード・カリエール、ルイス・ブニュエル
撮影: サッシャ・ヴィエルニ
出演: カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャン・ソレル、ジュヌヴィエーヴ・パージュ、、フランソワーズ・ファビアン、マーシャ・メリル、ピエール・クレマンティ、クロード・セルヴァル

☆☆☆☆☆5
(ヒ)
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NO.14「昼顔」

文字色(ヒルガオ) <テーマ選択ポイント>  野外で御者に鞭打たれ、後ろから犯される夢は被虐願望か。  以前にあるSMクラブで働いている人妻の方とお話したが、最初は昼間に短時間でお金を稼ぐためのためと思って入ったのが、だんだんそれだけでは済まなくなって気づいたらもはや心身共に抜けられなくなってしまったと言う。 <あらすじ>  外科医の妻セブリーヌは外見は貞淑な女性だった。 ...

NO.14「昼顔」

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    3、「オンリー・ラバーズ・レフト・アライブ」
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    <日本映画>
    1、「共喰い」
    2、「さよなら渓谷」
    3、「恋の渦」
    4、「リアル 完全なる首長竜の日」
    5、「Playback」(2012年)


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<洋画>
    2、「少年と自転車」
    3、「Pina ピナ・バウシュ 躍り続けるいのち」
    4、「ライク・サムワン・イン・ラブ」
    5、「きっと ここが帰る場所」
    6、「ドライヴ」
    7、「風にそよぐ草」
    8、「恋のロンドン狂騒曲」
    9、「おとなのけんか」
    10、「別離」
    次点 「裏切りのサーカス」
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    「家族の庭」

    3、「演劇1&2」
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2011年映画ベスト10
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    6,「トゥルー・グリット」
    7,「SOMEWHERE」
    8,「さすらいの女神(ディーバ)たち」
    9,「エリックを探して」
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